ユーテンの高速キルトマシン
吉岡が国内販売権取得
メンテなどサービス事業も

副資材製造卸の吉岡(岐阜市)は中国・広東省の縫製機器製造販売、YU TENG(ユーテン)と高速キルトマシンの日本市場での独占輸入販売契約を締結した。ユーテンが手掛けるキルトマシンの国内正規販売店として、技術サポートやメンテナンスといったサービス事業も拡充する。

吉岡源一郎社長は「日本国内で途絶えたキルトマシンの販売で、国内のキルト生産や需要を守りたい」と力説する。グループ企業で増芯やパッド、キルトなどを生産する吉岡紡織(岐阜県神戸町)にユーテンのキルトマシンを昨年3月までに2台導入済み。確かな品質のキルト生産が継続できることも要因の一つとなった。

吉岡によると、国産キルトマシンは縫製機器メーカーのハシマ(岐阜市)が撤退後に新機が流通しなくなって久しいとされる。現在、日本国内に約300台のキルトマシンが現存するとみられ、修理を加えながら稼働を続けるケースがほとんどだと想定する。メンテナンス期間が終了した機種もあり、吉岡のように海外のキルトマシンを導入する事例も出ている。

この契約でユーテンが手掛ける機器を扱うことができるが、主に3種類のキルトマシンと裁断機、巻き取り機を販売する。刺しゅうとキルト生産が同時にできる機器も含む。コンピューター制御で簡単に操作でき、高精度の縫製を低振動かつ低騒音で可能とする。キルトパターンは約200種類搭載するが、独自の柄を新たに組み込むこともできる。

日本企業の海外現地法人や工場への販売も可能だが、まずは国内での機器更新時などに機に販売を伸ばしたいとする。個別で要望される仕様にカスタムされる機器の販売やメンテナンス事業への基盤構築も急ぐ。アパレル、寝具、生地用途だけでなく、産業資材や内装資材、靴の縫製にも対応できるような機器の研究開発や提案力の強化も見据える。

吉岡は吉岡紡織による“モノ作り”を祖業としながら、副資材製造卸として成長を遂げた。モノ作りの企業であることをアピールしながら、国内キルト生産の維持と高度化にも貢献したいと考える。